コーヒーミルとカップ

 これは、食べ物シリーズの一番最初の作品です。(まあ、厳密には食べ物ではありませんが…(笑))なので、作品のレベルとしてはハッキリ言って余り高くありません。ただ、同時にこの作品は、多少大げさに言うと私の中でターニングポイントとなった作品でもあります。
 と言うのも、それまでは「静物I」のような作品を半ば手探りで描いたりしていた訳ですが、試しに目の前にあるものを普通にそのまま描いてみたら、こっちの方がやはり自分としてはしっくりくることが改めて分かったからです。そして、これ以降「あまり他の人が描かないモチーフをパステルでどこまでリアルに描けるか」という事が作品を制作する上でのモチベーションの一つになっていき、結果的にそれは今でも続いています。そういう意味で、これはいわば方向性のような物が自分の中で明確になるきっかけとなった作品なのです。

<<

Back

>>